ISO発行・改訂情報

ISO/DIS45001:2016「労働安全衛生マネジメントシステム-要求事項及び利用の手引」の発行

ISO45001は、2016年第4四半期もしくは2017年第1四半期に発行予定です。

<追記情報(2016年5月23日)>
ISO/DIS45001は、メンバー国による投票の結果が2016年5月16日に公表され、DISとして承認することが否決されました。
今後はDIS-2の作成、メンバー国による投票が再度行われるため、ISO45001の公表は2017年第3四半期に遅れることになると思われます。

【1】ISO45001とは

労働災害の発生は、従業員の生命と健康を損なうばかりでなく、企業経営上の大きなリスクになっています。労働災害のリスクを除去、低減するには、法規制を順守することは当然ですが、それだけで十分であるとは言えません。こういった労働安全のニーズから、企業の自主管理責任を基本理念とする労働安全衛生マネジメントシステム(OHSMS)の国際規格OHSAS18001が制定されました。

現在、労働安全衛生マネジメントシステムのISO化の作業が進んでおり、国際規格原案となるISO/DIS 45001が2016年2月12日に発行されました。

ISO/DIS 45001が要求する労働安全衛生マネジメントシステム(OHSMS)は、PDCA(Plan-Do-Check-Act)の基本的な仕組みなどOHSAS18001と共通することも多くありますが、より有効なマネジメントシステムを目指して、組織の状況の把握(4章)、リスク及び機会への取り組み(6章)、OHSMSの運用管理(8章)などが強化されています。
また、ISO9001(品質)やISO14001(環境)などと同じ構成(章立て)を採用しており、他のマネジメントシステムとの両立性を高めています。

【2】ISO/DIS 45001規格要求事項

1 適用範囲
2 引用規格
3 用語及び定義
4 組織の状況
  4.1 組織及びその状況の理解
  4.2 労働者及びその他の利害関係者のニーズ及び期待の理解
  4.3 OH&Sマネジメントシステムの適用範囲の決定
  4.4 OH&Sマネジメントシステム
5 リーダーシップ及び労働者の参加
  5.1 リーダーシップ及びコミットメント
  5.2 OH&S方針
  5.3 組織の役割、責任、説明責任及び権限
  5.4 参加及び協議
6 計画
  6.1 リスク及び機会への取組み
    6.1.1 一般
    6.1.2 危険源の特定及びOH&Sリスクの評価
    6.1.3 適用される法的要求事項及びその他の要求事項の確定
6.1.4 処置の計画
  6.2 OH&S目標及びそれを達成するための計画策定
    6.2.1 OH&S目標
    6.2.2 OH&S目標を達成するための計画
7 支援
  7.1 資源
  7.2 力量
  7.3 認識
  7.4 情報及びコミュニケーション
  7.5 文書化した情報
    7.5.1 一般
    7.5.2 作成及び更新
    7.5.3 文書化した情報の管理
8 運用
  8.1 運用の計画及び管理
    8.1.1 一般
    8.1.2 管理策の優先順位
  8.2 変更の管理
  8.3 外部委託
  8.4 調達
  8.5 請負業者
  8.6 緊急事態への備え及び対応
9 パフォーマンス評価
  9.1 監視、測定、分析及び評価
    9.1.1 一般
    9.1.2 法的要求事項及びその他の要求事項への適合の評価
  9.2 内部監査
  9.3 マネジメントレビュー
10 改善
  10.1 不安全事象、不適合及び是正処置
  10.2 継続的改善

【3】ISO45001認証取得をお考えの企業様へ

認証取得のメリット

労働安全衛生リスクを除去、低減します。

1) 労働安全衛生水準の向上
2) 労働生産性の向上(労働災害による欠勤の減少)
3) 従業員の安全意識の向上
4) リスクを想定した経営管理体制の構築
5) 潜在的リスクの軽減による事故発生の減少
6) 労働災害によるコスト負担の低減
7) 緊急事態への対応力の向上
8) 企業イメージの向上(顧客からの信頼の増加)
9) 他のマネジメントシステムとの効率的な運用

認証取得活動スケジュール

経営者の意思決定後、推進チームを作り、表のスケジュールで認証取得を目指します。

支援項目/活動項目
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
要求事項の理解                      
現状把握
 ・労働安全衛生環境の把握
 ・危険源の把握
 ・労働安全衛生関連法の特定






                   
リスク評価                    
処置の決定                    
マネジメントシステムの構築
 ・マニュアル・規定類の作成
 ・帳票・記録類の作成
 





           
安全衛生目標の策定                    
システムの運用
 ・教育・訓練
 ・内部監査員養成教育
         


内部監査                      
マネジメントレビュー                      
申請                      
1st審査                      
2nd審査                      
認証取得                      

テクノソフトの支援手法、メリット

(支援手法)
  貴社と協力してシステムを構築します。
  貴社で活動されている、安全衛生活動、ISO14001の活動(取得されている場合)、及びその手順との整合性を十分に検討して、効率的なシステム運用ができるよう支援します。
(メリット)
  経験豊富なコンサルタントが、規格の要求事項を判りやすく解説し、現在の活動に基づいて規格要求事項に適合する最適な労働安全衛生マネジメントシステムの構築をお手伝いいたします。
  弊社が長年培ってきたマネジメントシステムに関する知識とツールを活用して、効率的にシステム構築を進めて参ります。

【4】OHSAS18001からISO45001へ移行される企業様へ

(支援手法)
  貴社の現行OHSAS 18001並びに移行にあたってのご要望に応じて、個別に移行支援プログラムを提案いたします。
(メリット)
  経験豊富なコンサルタントが、OHSAS 18001のマネジメントシステムとの共通点と相違点を判りやすく解説し、貴社の課題をお聞きして安全衛生パフォーマンスの改善を目指す労働安全衛生マネジメントシステムへの移行をお手伝いいたします。
  弊社が長年培ってきたマネジメントシステムに関する知識とツールを活用して、効率的にシステム構築を進めて参ります。

支援項目
支援内容
成果物/支援結果
A
ISO45001改訂内容の説明
半日程度の訪問で改訂内容について解説 改訂内容の理解
B
マネジメントシステム再構築(マニュアル及び関連文書の改訂)
文書改訂は訪問打合せで改訂後の内容を説明 マニュアル、関連文書
C
教育の支援
改訂ISOマニュアルや関連規定に関する一般従業員向け教育資料の作成と教育実施のサポート 教育資料
D
内部監査員養成セミナー
1日の訪問セミナーを実施し修了証を交付 ISO45001対応内部監査員
E
審査前準備
教育訓練、内部監査、マネジメントレビュー実施記録の確認と移行審査に向けての準備事項を説明 審査前準備の完了
F
移行審査への対応
移行審査の指摘対応の検討と内容確認 登録証

 

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